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Next.js 13.5以降のローカル開発環境でのHTTPS設定について「–experimental-https」

更新日:2025/02/14

Next.jsの開発環境でHTTPSを使用する方法について、実践的な知見を交えて解説します。Next.js 13.5から導入された新機能により、ローカル開発環境でのHTTPS設定が大幅に簡素化されました。

背景

従来、Next.jsのローカル開発環境でHTTPSを使用するには、複雑な設定が必要でした。自己署名証明書の生成やサーバー設定の変更など、開発者にとって煩雑な作業が必要でした。しかし、Next.js 13.5以降では、単一のフラグ追加だけでHTTPS環境を構築できるようになりました。

設定方法

設定は非常にシンプルです。package.jsonのscriptsセクションに--experimental-httpsフラグを追加するだけです:

{
  "scripts": {
    "dev": "next dev --experimental-https",
    "build": "next build",
    "start": "next start",
    "lint": "next lint"
  }
}

この設定により:

  • 自動的に自己署名証明書が生成されます
  • https://localhost:3000でアプリケーションにアクセスできるようになります
開始 package.jsonを開く scriptsセクションに –experimental-httpsを追加 npm run dev実行 https://localhost:3000

注意点と対処法

1. Dockerとの衝突について

Dockerを使用している環境では、ポートやSSL証明書の設定で衝突が発生する可能性があります。この場合、以下の対処法が有効です:

  • ブラウザの全キャッシュをクリア
  • Dockerコンテナの再起動
  • 必要に応じてDockerのネットワーク設定の見直し

2. ブラウザの警告対応

自己署名証明書を使用しているため、ブラウザで警告が表示される場合があります。これは開発環境では正常な動作であり、以下の手順で対処できます:

  1. 警告画面の詳細を表示
  2. 「安全でないサイトへアクセスする」を選択
  3. 必要に応じて例外を追加
ブラウザ 🔒 Next.js 開発サーバー :3000 自己署名 証明書 開発環境専用のHTTPS設定:自動生成された証明書でセキュアな通信をテスト可能

HTTPSが特に有用なケース

以下のような開発シーンでは、HTTPS設定が特に重要になります:

  1. PWA(Progressive Web Apps)の開発
    • Service Workerの動作確認
    • プッシュ通知のテスト
  2. セキュリティ機能のテスト
    • セキュアクッキーの動作確認
    • CORS関連の実装
  3. 本番環境に近い環境での開発
    • SSL/TLS関連の問題の早期発見
    • セキュリティ要件の確認

まとめ

Next.js 13.5以降のHTTPS設定は、開発効率を大きく向上させる機能です。特にセキュリティが重要なアプリケーションの開発では、早い段階からHTTPSを有効にすることで、本番環境での問題を未然に防ぐことができます。

Docker環境での使用時には注意が必要ですが、適切な対処法を知っておくことで、スムーズな開発が可能です。

参考情報

  • Next.js公式ドキュメント
  • 実際の開発現場からのフィードバック
  • コミュニティでの議論

なお、この機能は執筆時点(2024年2月)ではexperimental扱いとなっているため、今後のアップデートで変更される可能性があります。定期的に公式ドキュメントを確認することをお勧めします。

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